真如蓮クリック

華果同時(けかどうじ)


無一物
隠山和尚書


布袋さん(備前焼・曹源寺)
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●隠山和尚は,"曹源の一滴水”で有名な滴水禅師(てきすい)を育てた儀山禅師(ぎさん)の師。

●本来無一物(ほんらいむいちもつ)

●詩人 坂村 真民

●童謡詩人 金子 みすず

原田 正道老師  岡山市 曹源寺龍と為って天に昇り 巳と為って草に入る

自らの力を大切に

お釈迦様は、6年間の坐禅修行を経て
12月8日暁の明星をご覧になって
澄みきった意識、生まれたときのそのままの
人間本来の心、鏡のような実感を悟られました。
私達は、頭の中の理解を離れ、自らの力を大切にして
生きていくことが大事です。
令和5年12月10日 日曜坐禅会 馬場久雄メモより

永遠の真実を発見しましょう。

この世界を無心で、澄みきった心境で見ることができれば、
この世界そのものが真実です。
坐禅は、永遠の真実を体得することです。
我もなければ、世界もない、悟りの境地です。
庭の木、庭石そのものです。
自分という分別を離れて、澄みきった心境になって、
全宇宙を見ましょう。
お釈迦さんは、12月8日、暁の明星をご覧になって
、 このような心境を体得されました。
令和5年12月3日 日曜坐禅会 馬場久雄メモより

坐禅をしましょう。

真実は、皆さんの心の中にあります。
落ちついた心境を求めて、
心静かにする工夫をして坐禅をしましょう。
令和5年11月26日 日曜坐禅会 馬場久雄メモより

坐禅をするときの心得

全宇宙になりきって、天地一切という気持ちで坐ってください。
そして、我欲、我執を離れることです。
人間性の真実をあきらかにすることです。
令和5年11月19日 日曜坐禅会 馬場久雄メモより

素直な心と人間性の真実に目覚める

人間にとって、一番大切なことは、素直な心です。
生まれたままの、素直な心と人間性の真実に目覚め、
清らかな心を大切にして、人間のあり方を問い続ける生き方が大切です。
そのような心のなかの原点に目覚められたのが、絶外和尚です。
お互いの心は、曇っていません。初秋の空気を味わってください。
皆々様の、人生の豊かな心をお祈りします。
令和5年11月12日 開山忌にて 馬場久雄メモより

さわやかな心境になる

坐禅をすることは、流れる川の水のように
どこにも停滞することもなく
さわやかな心境になることです。
心の中に病をつくらないようにしましょう。
夜眠りにつくときには、
その日にあったいろいろな感情を大掃除して
さわやかな心境で床につきましょう。
令和5年11月5日 日曜坐禅会 馬場久雄メモより

生まれながらの姿に立ち返る

お釈迦様が25年間の坐禅修行にて
体得されたお経が「般若心経。はんにゃしんぎょう」です。
全ての存在は、空すなわち0です。
心の中に、なんにもない心境、生まれながらに持っている
主体性に目覚めることが大切です。
全ての迷いは、分別からきます。
生まれながらの姿に立ちかえって生きていけば
心が安らぎ、人生が安定します。
令和5年7月2日 日曜坐禅会 馬場久雄メモより

天上天下唯我独尊

仏法とは、お釈迦様の悟りです。
その悟りを体験するのが坐禅です。
皆さんが坐禅をする座布団は
お釈迦さんが坐ったものです。
坐禅は、皆さん一人一人の人格を尊重します。
分別、我執を離れるのが坐禅です。
この世界は、全て天上天下唯我独尊です。
庭石も天上天下唯我独尊です。
令和5年5月28日 日曜坐禅会 馬場久雄メモより

雄大で透明な心境には

自我に閉じ込められていることは、
自分自身が、汚物袋です。
本来人間の心は、広大な能力と働きを
持っています。
透明なる心境と雄大なる世界を
直観するべく坐禅をしてください。
栄西禅師が歌われた「大いなる哉心や・・・」 を心に刻みましょう。」

令和5年5月21日 日曜坐禅会 馬場久雄メモより

広い心の在り方

坐禅は、体・呼吸・心を調えることですが、
それだけが坐禅ではありません。
ひとつの例として、パンを自分が全部食べると
プラス・マイナスは0となりますが、
他の人におすそ分けすると、喜ばれます。
そのことは、プラスになることです。
このように広い心の在り方を養いましょう。
原田老師のお話の中で引用された言葉

令和5年4月30日 日曜坐禅会 馬場久雄メモより

人生はプラス、マイナス、ゼロ


『人生はプラス、マイナス、ゼロじゃ。一生良いことばかりの人はいないぞ。

また、悪いことばかりの人もいないぞ。』

この言葉は、先代住職横井一保和尚の言葉です。

人間が亡くなると、霊骨は、一切天体に帰ります。

けれども、炎のなかで、蓮華の花がぱっと開くように

故人の残した言葉は、人の心に残ります。

人が死ぬときは、ひとこと言葉を残しておくことは大切です。
平成17年11月6日 この日、開山忌と故横井一保和尚の法要あり 馬場久雄メモより


日々是好日(にちにちこれこうじつ)



雲門禅師の言葉です。

自己の都合によって日々が好日という意味ではありません。

悩み、苦しみ、迷いながら生きているのが人生です。

煩悩の塊(かたまり)が、人間です。

例えば、数珠の一つ一つの珠が煩悩としますと、数珠には糸が通っているので、

投げても珠はバラバラになりません。

糸が切れると数珠の珠は、飛び散ってしまいます。

糸があるから煩悩の珠は収まるのです。

この糸は真理です。真理は一つです。真理とは、自分への一切のこだわりを離れ、

自分の心をゼロにして、全ての命を受け入れる生き方です。

このような心境になると、煩悩を離れて、全てを受け入れて、

全てをまるごといただく気持ちになってきます。

これが、『日々是好日』です。
平成17年7月3日 日曜坐禅会にて 馬場久雄メモより


一期一会(いちご いちえ)



この言葉は、茶道からきた言葉です。

戦国時代の武士は、明日の命が定かでないことから、

今の命を、深く感じとるために

一服のお茶に心をこめていただいたのです。

現在は、なにごとにおいても簡単にすまそうという時代ですが、


ひとときの心の礎(いしずえ)を

心の一番深いところへ

どっかりと据え置いて、

自らを治めることが大切です。


●一期一会・(安土桃山時代の茶人・山上宗二の著「山上宗二記ー茶湯者覚悟十体」にある
「一期に一度の会」から)一生に一度会うこと。また、一生に一度限りであること。・・小学館ー国語大辞典より
平成14年6月2日 日曜坐禅会にて・本日曹源寺18世 要宗和尚(傳衣室・デンネシツ)1871-1940
大徳寺6代管長を偲んでの茶会がありました。馬場久雄メモより



本来無一物(ほんらいむいちもつ)

自分というこだわりをなくせば、全て無一物の世界です。
全てのこだわりから解放されれば
宇宙の存在そのものです。
宇宙そのものが、こだわりのない存在です。
宇宙そのものになれば、
花を見ても、鳥や、動物その他全てのものが、
  同じように見えてきます。
本来無一物とはそのようなことをいいます。

 
注・本来無一物 中国禅宗第6祖慧能(えのう)大師の言葉。初祖は達磨(だるま)大師。

 

平成13年1月28日日曜坐禅会にて 馬場久雄のメモより

    

原田 正道和尚 (はらだ しょうどう)略歴
昭和15年生まれ。神戸の祥福僧堂にて山田無文老師のもとで20年間の修業を経て、昭和57年
より岡山市円山(まるやま)の曹源寺の第23世住職(絶外和尚開山元禄14年)。
曹源寺は岡山藩主池田家の菩提寺としてよく知られている。海外から多くの修行者が
原田老師のもとに集い、日々修業に励んでいる。

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坂村 真民   詩人


念ずれば花ひらく


念ずれば
花ひらく


苦しいとき
母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そうしてそのたび
わたしの花がふしぎと
ひとつひとつ
ひらいていった

坂村 真民 (さかむら・しんみん)略歴 詩人。1909年熊本県生まれ。20歳のとき岡野直七郎の門に入り、短歌に精進する。 25歳のとき朝鮮に渡り教職に就く。終戦後は四国に移り住む。50年、41歳のとき 詩に転じ、現在にいたる。91年仏教伝道文化章受賞。鳩寿を迎えてもなお、詩作と書に はげむ毎日を送り、人々に感動を与えた。平成18年12月11日午前4時40分永眠。満97歳。
 
”詩集 念ずれば花ひらく” より抜粋

発行所 サンマーク出版
  

金子 みすず  童謡詩人



わたしと小鳥とすずと

わたしが両手をひろげても

お空はちっとも飛べないが、

とべる小鳥はわたしのように、

地面(じべた)をはやく走れない。

わたしがからだをゆすっても、

きれいな音はでないけど、

あの鳴るすずはわたしのように

たくさんなうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、

みんなちがって、みんないい。

お魚

海の魚はかわいそう。

お米は人につくられる、

牛は牧場(まきば)で飼われてる、

鯉(こい)もお池で麩(ふ)を貰う。

けれども海のお魚は、

なんにも世話にならないし

いたずら一つしないのに

こうして私に食べられる。

ほんとに魚はかわいそう。


 
”みすずさんへの手紙” より抜粋

発行所 JULA出版局 選者 矢崎 節夫 
著者略歴 金子 みすず (本名 テル)
明治36年、山口県に生まれる。大正末期より雑誌”童話”・”赤い鳥”等に詩を発表。
その才能を西条八十に高い評価をうけるが、昭和5年、26歳の若さで世を去った。
近年、埋もれていた遺稿が発見され、全集等々が出版、”みすずブーム”がおこる。
   
  

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